【グチ】NYのトイレットペーパーは1ロール80円

だいぶ前のニュースですが、「NYの物価は世界で6位、東京が3位」という調査結果がありました。東京の方がいろいろ高いってことみたいですが、自分の感じとしてはニューヨークの方がお金がかかります。

一番ひどいと思うのは紙類で、トイレットペーパーとかティッシュペーパーが本当に高いです。たとえばティッシュペーパーなら1箱2.99ドル(≒280円)とか(5箱セットとかじゃなく200枚入りとかのやつ1個)がです。日本なら5箱セットが十分買える値段です。

トイレットペーパーは12ロール入りが9.99ドル(≒930円!)とかが普通で、それも1個1個が小さめです。安くても7.99ドル(≒750円…)くらいで、しかも日本みたいに年中安売りしてません。なので平均すると1ロール70~80円くらいで買ってます。日本では安い時は298円とか、せいぜい348円くらいで買っていたので、トイレットペーパーを買うたびに何か悔しくなります。

あとは上のニュースにも書かれてますが家賃も高いです。マンハッタン内だと、70平米くらいの1LDKが4000ドル(≒37万円)とかが普通みたいです。

逆 に安いのは牛肉とかコーヒーとかくらいですかね。。ステーキ肉でも100gに換算すると2ドルとか。ただ肉類は日本みたいに200gとか少量では買いにくいです。スーパーのパック売りは小さくても400gとか500gはあって、少量買うには量り売りのお店に行かなきゃいけず、「えーと半ポンド(200gちょっと)ください」とか言うとお店の人が「まあ、いいけどさー(少なくね?)」という雰囲気になります。コーヒーは1ポンド(だいたい450g)を7~10ドルくらいで買ってるので、100gに換算すると150~200円くらいです。

Take up the mantle=マントを取り上げる?

これはあるテクノロジー企業の歴史についての文章を翻訳しているときに出て来ました。

原文では、その企業の過去の事業失敗について触れたあとで「創業メンバーの後を追う者は無数にいる、taking up the mantle of the brash engineer…」となっていました。

mantleの意味がわからなかったので調べたら、「マント、外套」だったり、それが転じて地球の核を覆う部分(マントル)の意味だったりします。あと「brash」も知りませんでしたが、これは「無謀な」または「精力的な」という意味で、文脈によってネガティブにもポジティブにもなります。この文章の前の部分で創業メンバーの暴走で失敗したことが書かれていたので、「the brash engineer」は「その無謀なエンジニア」となります。

つまり上の「taking up the mantle of the brash engineer」部分を直訳すると、「無謀なエンジニアのマントを取り上げて」という感じになります。「マントを取り上げる」ってことは、覆ってるものを取る=正体を明らかにする(暴露する)みたいな熟語かと思いましたが、前後の文脈に合わないし、通常の辞書にも載っていません。

それでいろいろ検索してみたら、こんなページを見つけました。

Wordreference.comの「Take up the mantle」スレッド

言葉に関するコミュニティサイトで、私と同じように困って質問された方がいました。回答によると、「take up the mantle」とは「誰かが過去にしていたことを、その人と同じようにやる」という意味になるそうです。聖書のエピソードに由来するみたいです。

つまり上の表現では「無謀なエンジニアと同じようにして」となります。前後を踏まえてもうちょっとこなれた表現にするなら「がむしゃらな技術者像を受け継ぎ」という感じでしょうか。

 

あんまり使わない表現なのかな?と思っていたんですが、このあとドラマ「24」の最終シーズンを見ていたら、ある場面で使われていたのでおお! となりました。意味もやっぱり「前任者の後を継ぐ」というような意味でした。(見てない人がいたらネタバレ含むので詳細書きません)

 

Just when you thought it was safe to go back in the water…(もう大丈夫だと思ったのに)

スマートフォンに関する記事を訳しているとき、

「Just when you thought it was safe to go back into the water」

って表現が出て来ました。直訳すると、「水に戻っても安全だと思ったそのとき」。

前後の文脈を言うと、Windows Phone 7(古い話ですね)が公開されたときのアプリ開発者からの反応として、ある開発者が「Silverlight、あぁー、Just when you thought it was safe to go back into the water」っていう流れです。Windows Phone 7アプリ開発にあたってSilverlightがウザいという話になっていたので、何かネガティブな意味だろうと想像できましたが、でもなんで水?

もしかして「go back into the water」が何かの熟語かもと思ったんですが、辞書などでもそれも見つからず。

うーむ と思ってダメ元で「Just when you thought it was safe to go back into the water」全体で検索してみたところ、これはなんとアメリカでの映画「ジョーズ2」の広告で使われたコピーだったことがWikipediaで判明しました! つまり初代「ジョーズ」でもう恐怖は終わりだと思って、「もう海に戻っても大丈夫だと思ったそのとき…」ってことですね。

そこから転じて、海とかサメに関係なく「もう大丈夫だと思ったのに…」というようなときに使われているみたいです。つまり上の記事でいうと、「Silverlight、あぁー、もう大丈夫(がんばらなくていい)と思ってたのに…」ってことです。

 

このブログについて

管理人・みほんちが日々拾ってくる小石(Pebbles)みたいなものを並べていきます。

 

なんでPebblesかって、そもそもブログを書こうと思ったとき、自分が今している翻訳の仕事の中で見つけた「普通の辞書に載ってない表現」みたいなものを載せていきたいなーと思い、そういうものを発見したときの気持ちが、私的には「プールで小石を拾ったときみたいな感じ」だからです。村上春樹さんが、翻訳の作業について「水の中に入っていってそこから何か拾ってくること」みたいに表現していたことがあったような気がするんですが(うろ覚え、妄想注意)、そのマネかもしれません。

 

と、そのへんを書きたいんですが、多分個人的に面白いと思ったニュースとか出来事とか、もっともろもろになると思います。